診断まで
新生児期より、黄疸やRSウイルス感染などで何度も入退院を繰り返す。新生児拡大スクリーニング検査で副腎白質ジストロフィの擬陽性が出るなど、落ち着かない日々を送る。
4か月検診の際、医師から追視が不十分であると指摘される。その後、体重の増加不良や発達の遅延、低緊張などが目立つようになり、生後7か月のときに地域の保健師に相談したことをきっかけに、児童発達支援センターの利用に向けた調整と診断に向けた検査の道のりが始まる。
半年以上、MRI、血液検査、染色体検査など様々な検査を行い、大脳白質病変や成長ホルモン低値などが指摘されるが、原因がわからず。最終的に大学病院で行った遺伝子検査(全エクソーム解析)により1歳3か月でKIF1A関連神経疾患であることが判明する。
発達・症状
発達遅延(寝返り11か月頃、腰すわり・発語はまだ。)
腕・脚の痙直、低緊張、視神経萎縮、大脳白質病変、小脳萎縮あり。
リハビリ・診療科
児童発達支援センターに週2回登園(PT週1回、OT/ST隔週)
神経内科、眼科、整形外科を定期的に受診
生活
生後10か月頃から児童発達支援センターに登園。生後11か月から地域の保育園にも通い始める。
2歳から週2回訪問入浴介助、週1回訪問リハビリも利用している。
1歳8か月で療育手帳A、1歳11か月で身体障害手帳2級を取得。
メッセージ
遺伝子検査の結果が出たのは、奇しくも、痙攣重積により集中治療室に入院し、まさに不安のどん底にいる最中でした。結果の連絡があったときは、これ以上検査のために闇雲に小さな息子を頑張らせなくて良いのだと思い、まずは、ほっとしたのを覚えています。この会を通じて、たくさんの希望と繋がりを息子や同じ疾患を抱える子どもたちとご家族に感じてほしいです。
家族会ができるまでのことや日々の思いを、Threadsでも発信しています。
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(更新日:2025/8/27)
診断まで
3ヶ月ごろから追視、注視をしないことや、おもちゃで遊ばないこと、声を出して笑うことが少ないことが気になり、3、4ヶ月検診で相談するものの様子見と言われる。身体の発達の遅さもあり、6ヶ月前にクリニックに相談をし、小児総合病院を紹介される。8ヶ月ごろから児童発達支援センターや訪問リハビリの利用開始。11ヶ月ごろ実施したMRI検査により側脳室の拡大が見つかる(その後のMRIにより小脳萎縮も見つかる)。
1歳0ヶ月で左右非対称の痙攣があり、脳波異常が見つかる。その後すぐ点頭発作がおこりウェスト症候群の診断が下る。
同時進行で行われていた遺伝子検査により、1歳4ヶ月ごろKIF1A関連神経疾患であることが判明する。
発達・症状
発達遅延(首座り 5ヶ月ごろ 腰すわりはまだ。3歳ごろから半寝返りをするようになる。発語もまだ。)
足首の痙直、低緊張、視神経萎縮、側脳室拡大、小脳萎縮あり。
リハビリ・診療科
•認可保育園週3日登園
•児童発達支援センターにて月3回 外来リハビリ(PT)
•週2回訪問リハビリ(PT、OT)、隔週1回訪問リハビリ(PT)
•週1回訪問マッサージ
•相談支援員制度利用
神経内科、遺伝科、眼科、摂食外来を定期的に受診
生活
8ヶ月ごろからリハビリがスタートし、1歳半から保育園の登園がスタートした。
3歳になってからは週2日は自宅保育、週3日保育園に登園しながら、発達支援センターの外来訓練や、訪問にてリハビリを行なっている。
1歳8ヶ月で療育手帳3度
2歳3ヶ月で身体障害者手帳1級を取得
メッセージ
診断がつくまでの期間、不安を感じ、【大丈夫】という言葉を探して日々ネットをあさっておりました。
大きな病院を紹介され、ひとつひとつの検査結果が出るたびにどん底に落とされたような気持ちになり、それはKIF1A関連神経疾患と診断されたときも一緒でした。
しかし、診断がついたことで同時に安心もできました。闇雲に症状を検索していた時に比べ、やっと戦うべきものが見つかった!という気持ちでした。症例はまだ少ないものの世界には同じ疾患を持つ方達がたくさんいて、こうやって繋がることもできました。
今では、娘としっかり向き合い、今を大切に生きています!
発達がゆっくりな娘ですが、音楽で笑ったり、装具をつけて立つと誇らしげな顔をしたり、とても可愛いです。
障がいがあることを引け目に感じず、今後もいろんなことに挑戦しながら楽しんでいきたいです♪
そして障がいを持つ子やその家族が楽しく暮らせる社会をつくるのに、この家族会が力になれたらいいなと思っています。
(更新日:2025/8/20)
診断まで
出生後より新生児一過性多呼吸でNICUに入院。出生直後より、四肢の筋緊張が気になると指摘される。約3週間で退院。
退院後外来フォローする中で、発達遅延や筋緊張、不随意運動など気になることもあり、小児神経外来に通院するようになる。髄液検査、MRI、診断的投薬など行うも診断のつかない日々が続く。1歳頃よりてんかん発作が出現。
1歳の時、原因精査のために行なった遺伝子検査(全エクソーム解析)により1歳6か月でKIF1A関連神経疾患と診断される。
発達・症状
発達遅延(腰すわり、発語まだ)
四肢の筋緊張(手足のつっぱり)
不随意運動
易刺激(大きい音等に対してビックリしやすい)
てんかん発作(薬でコントロールしているがたまに大きな発作が起きることも)
嚥下機能低下(食事中にむせこみやすい)
リハビリ・診療科
特別支援学校通学
小児科、遺伝科を定期受診
リハビリ科、眼科、歯科を不定期受診
訪問PT週1回
生活
1歳から認可保育園に通園、その頃から地域の児童発達支援センターに月1-2回通所、3歳から週5回児童発達支援センターと認可保育園を併用
2歳で身体障害手帳1級取得
6歳から特別支援学校(肢体不自由)に通学しながら、放課後等デイサービスを併用
一日の流れは、自宅→学校→放課後等デイサービス→帰宅という流れで生活しています。
日常性では自立、歩行、有意語の発語、物をつかむ事などは出来ませんが、好きな物や音に対しては全身で嬉しさを表現してくれます。
移動は主に車椅子で、お散歩が大好きです。
ご飯(きざみ食)は完全介助ですが、よく食べてくれます。おやつに食べるカステラが大好きです。
お風呂も大好きで、毎日大笑いしながら入ってます。お風呂から出ると気持ち良くなってすぐに寝てしまいます。
朝は早起きで、だいたい5時に起きてます。
メッセージ
出生直後より上の子と比べて、なんか違うという違和感がずっとありました。徐々に発達が遅れたり、てんかん発作もおこり、原因がわからない中、不安な毎日を過ごしていました。遺伝子検査をして、原因がわかって安心した気持ちもありましたが、現段階で治療法はなく、情報も少なく、不安と戦いながら日々のケアに追われる毎日でした。
現在は娘のサポートをしていただいている学校の先生、医療者、地域の福祉サービス等を利用しながら、たくさんの方々に支えられながら、ゆっくりですが、日々成長を感じられています。
この会を通じて、同じ思いの家族に出会え、希望が見えてきました。娘と同じ立場の子供たちを支援していけたらなと思っています。
(更新日:2025/8/31)
診断まで
出生体重は3175g。
新生児期より母乳がなかなか飲めず、〔ゼロゼロ〕と喉が鳴っており、出生した病院の1カ月検診で相談しましたが、大丈夫だと言われました。
その後も症状は治まらず、別の病院を受診したところ、大きな病院を紹介され、喉頭軟化症と診断され、トロミをつけたミルクを開始しました。
体重もなかなか増えず、月に一度ほど病院で体重測定を行い、のちに喉頭軟化症は完治しました。
10か月頃に四つ這いやハイハイができず、健康相談を受けました。その結果、病院を紹介されましたが、「歩く気がないだけ」と診断されました。当時、首すわり・お座り・ハイハイ・つかまり立ちはできていました。
1歳半までに歩けなければ検査を行うようにと言われましたが、歩けず検査を受けた結果、脊髄小脳変性症と診断されました。
2020年7月に療育手帳と身体障害者手帳を取得しました。
てんかん発作も出始め、てんかん重積で2回緊急搬送されました。
さらに詳しく調べるため県立こども病院を受診し、KIF1A関連神経疾患と判明しました。
発達・症状
できていたことが徐々にできなくなり、現在は全体的に低緊張で移動はずり這いです。
弱視や小脳萎縮あり。脳内鉄沈着神経変性症の疑いがありますが、まだ診断はついていません。
言葉については、以前は単語の発語や周囲の言葉の理解もできていましたが、現在は発語がなくなっています。
嚥下機能も低下しています。
リハビリ・診療科
県立こども病院〔遺伝科〕
赤十字病院〔小児神経科〕
生活
特別支援学校が遠方にあるため、現在は地元の小学校の支援学級に在籍しています。
平日の放課後デイサービスは利用しておらず、訪問看護・居宅訪問支援・保育所等訪問支援・訪問リハビリを受けながら日々を過ごしています。
メッセージ
たくさんの病院を受診し、やっと原因がわかりました。治療法もなく、稀な病気のため情報を得ることも難しく、不安な日々を過ごしていました。ですが、今はこの会の皆さんと出会い、交流することで支えられ、自分自身も学びながら前に進んでいます。
日々いろんな事がありますが、生きてるだけで丸儲け!!
またこのたこやきの会を通じてまるっと暖かい家族が増えると嬉しいです。
(更新日:2025/8/27)
診断まで
妊娠中のエコー検査で脳が左右対称ではないと言われたことがありました。出生後手がピクピクと痙攣のように動く様子が時々あり、後から思えば発作だった可能性があります。生まれてから産婦人科に入院中は授乳しようとしても寝てしまっていてなかなか起きなかったのですが、退院後自宅でははなかなか寝ずによく泣いていました。
追視がないことや、あやしても笑わないことは気になっていましたが、4ヶ月検診の時に発達の遅れと体重増加不良を指摘され保健所の発達支援教室に通ったり療育センターで療育を受け、病院では専門的な検査をいくつか受けました。頭部MRIで小脳と脳梁の低形成がわかりましたが、それだけでここまで発達が遅れるとは考えにくいとのことでしたが長らく診断には至りませんでした。
遺伝子検査の結果9歳の時、当時はKIF1Aという疾患名はまだなくキネシン遺伝子変性症と診断を受けました。色々と検査をしてくださった先生、診断をしてくださった先生には本当に感謝しています。
発達・症状
精神運動発達遅滞 / 小脳、脳梁低形成 / 神経因性膀胱 / 左右股関節亜脱臼(6歳の時筋肉を切る手術) / 側弯 / 視神経萎縮 / てんかん / 座位など姿勢保持不可 / 発語なし / 意思疎通不可
リハビリ・診療科
訪問リハビリ週に一回
ボトックス注射3ヶ月に一回
小児科 泌尿器科 腎代謝科 整形外科 歯科を定期的に受診
生活
療育センター通園後幼稚部年長の時に養護学校入学し高等部を卒業後現在は生活介護に通所中
医療的ケアは導尿1日7回
身体障害者手帳一種一級1歳4ヶ月で取得
療育手帳A判定1歳9ヶ月で取得
メッセージ
生まれてから20歳の誕生日を迎えるまでこうして振り返ってみると色々なことがありました。彼は言葉は話せませんが、声や表情で気持ちを伝えてくれます。見ることは苦手ですが、とてもよく聴いていて、家族の何気ない独り言にもハミングのような声で相槌を返してくれます。
話しかけてもらうこと、絵本を読んでもらうこと、音楽が大好きでペットセラピーでわんちゃんたちと触れ合うことも大好きです。面白い音のオノマトペが好きで、ドシーン!やビヨヨーン!に合わせて手足を動かすと大笑いしてこちらまで楽しくなります。
母が何かこぼしたり、慌てるといたずらっぽく笑って和ませてくれます。
彼がいてくれるおかげで今まで知る機会がなかったことを知ることができ、彼のおかげで素晴らしい出会いがあります。
病気の特徴として自律神経の働きが悪く、消化器症状や排泄、睡眠などに影響を与えるので体調良く元気に過ごせることを一番の目標にして親子ともマイペースで一日一日過ごしています。こうして家族会で繋がりを持つことができて本当に心強く思っています。たくさんの方にこの会のことを知っていただき、ゆくゆくは病気の治療にもつながってくれたらいいなと思っています。
(更新日:2025/9/22)